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2014年1月21日 (火)

『知の座標 中国目録学』白帝社アジア史選書002 

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井波陵一 著   白帝社  2008年

 

 和漢藉の蔵書の多い研医会図書館に来て、自分が中国の目録学や書誌学をきちんと学んでいないということに気づきました。それでも、日々読む資料には「四部分類」の言葉や『四庫全書総目』などという言葉が頻繁に出てきて、なんとなく半分解ったような解らないような状態でおりました。この状態は大して今でも変わりませんが、それでもこの『知の座標』を読んでからは大きな認識として、目録学の難しさと重要性が解ったように思われます。

 

 第一章 図書分類法の時代区分」の中に「つまり『七略』、『隋書』経籍志、『四庫全書総目』のいずれもが、中国社会が古代から中世、中世から近世、近世から近代へと向かう重要な転換期に、まさしく足を踏み入れつつある時期に成立したことになります。」という言葉がありましたが、その時々の編纂者は自分たちの時代を絶頂期だと信じて、それまでの時代を総括し体系化したのだろう、と筆者は述べています。

 

 そして「おわりに」では、時代の「革命的要素」はその時々の分類体系から下方排除され、「雑」として蔑視される周縁的な分野に存在するという考えを述べられていますが、このくだり、わくわくするような気持ちで読みました。

 

 京都大学人文科学研究所付属漢字情報研究センターの漢籍担当職員講習会の講義録に基づく本です。漢籍を調べる方にお薦めです。

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